オーストリアのスーパーマーケットの一つ
BILLA(ビラ)を立ち上げたのは
ウィーン生まれのカール・ヴラシェクさん
(Karl Wlaschek 1917-2015) でした。
ウィーン工科大学で化学を勉強した後
第二次世界大戦に徴収されて従軍し、
戦後は
”チャーリー・ウォーカー”という偽名を使って
バー・ピアニストとバンドリーダーとして
働いていました。
彼の夢は、自分のダンス・カフェ
(Tanzcafe’ タンツ・カフェ)を
オープンすること。
しかし、資金が足りず、
実現できませんでした。
そこでヴラシェクは、ウィーンに
ディスカウントの化粧品・香水店をオープンし
45店舗を持つまでに成長させます。
そして、そのコンセプトを食料品の販売に応用し、
さらにセルフサービスのシステムを導入して、
お店をビラ BILLA(Billiger Laden = より安い店)
と名付けました。
1996年には、ビラをドイツのREWE(レーヴェ)に売却。
ピアニストから億万長者になった彼の物語は
オーストリア人の間ではよく知られています。
ヴラシェクは生涯に5回結婚しているそうです。
„Beim G’schäft bin i guat, bei de Weiber bin i a Depp.“
(僕は、ビジネスにおいてはgoodだけど
女性に関しては、とんまだ)
というコメントを残しています。