今回のテーマは、椅子から立ち上がるべきか、です。たとえば、舞踏会の最中、椅子に座っていて、知人が挨拶しようと近づいて来たとします。そこで立ち上がりますか?また、レストランで食事をしているところへ職場の上司が入ってきたら、立ち上がって挨拶すべきでしょうか。
男性は何時も立ち上がる
男性の場合、誰かが挨拶をしに近づいてきたら、何時でも立ち上がるのがマナーです。やって来るのが誰であろうと同じです。簡単ですね!
食事の席では、男女が交互に座ることがほとんどで、男性は自分の右側に座っている女性の”担当”をします。
ドイツ語で
Tischdame ティッシュ・ダーメ
(パートナーの女性。紳士の右隣の席に着く=英語:dinner partner)
Tischherr ティッシュ・ヘア
(パートナーの男性客人。正式の宴席で特定の婦人の左隣の席を割り当てられている)
と言います。
Tischdame (女性)が立ち上がったら、彼女のTischherr(男性)も立ち上がります。同じテーブルについている他の男性たちは座ったままです(同じテーブルの女性のうち一人が立ち上がるたびに一緒に立ち上がっていたら、筋肉痛になってしまいますね)。男性は、自分のパートナーの女性が立ったら、すぐに反応できるよういつも気を配りましょう。そして、女性が席を離れたら、男性は座ります。立ったまま帰りを待つ必要はありません。女性が戻ってきたら、再び立ち上がり、彼女の椅子を引いて、座る手助けをしましょう。
舞踏会でパートナーの女性が別の男性にダンスを申し込まれたら、自分も女性と一緒に立ち上がって、女性が見えなくなるまで見送ってから座ります。女性がダンスから戻ってきたら、また立ち上がって出迎えましょう。
女性はほとんどの場合座っていて良い
社交上では、女性は男性よりも地位が高いとされています。なので社交の場では女性はいつも座ったままで良いです。
例外は、Staatsoberhaupt シュターツ・オーバーハウプト(国家元首)が挨拶にくる場合くらいです。他に、Gastgeberin ガスト・ゲーバリン(主催者、招待者、ホスト)として招待客に挨拶をする場合には、立ち上がりましょう。
仕事上では、男女平等と考えて、女性も男性と同じように、挨拶する際は立ち上がりましょう。
さいごに
以上がマナーですが、相手によっては『立ち上がった方が良いな』と感じることもあると思います。どちらか判断がつかないというときや、座ったままでは気まずいなと思ったときは、立ち上がりましょう。それで非難されることはありません。